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ビートルコンパス「BE-COM」の登場

更新日:2020年3月22日

テーマ:造形物ので北を向かせる構造の在り方



160分の1サイズの通称:ビートルと呼ばれるフォルクスワーゲンのプラモデル金型を保有する小さな商社からオリジナル商品企画の依頼が舞い込んだ。ワーゲンのカタチをした2センチほどのプラモデルを作ったが「ビートル型押ピン」にして「ビートル型押ピン」発売したいとのこと。果たして、ヒット商品になるだろうか?クライアント自らの疑問であった。たしかに、かわいい黄色のワーゲンだけれど、押しピンでは確かに弱い。商品化するには押しピンだけにピンとこない。

そこで注目したのがコンパス。かの偉大な科学者、アインシュタインも「コンパスがなぜ北を指すのか」という疑問から始まった。これに刺激を受けて、北を示すあのコンパス。ワーゲンが北を指せば面白かもと。

試作を作ったが地球の磁場は非常に弱く、ワーゲンに仕掛けた磁石が反応するにはワーゲン自体が重すぎて動かない。通常、コンパスの針は1グラム程度、それをピンで受けて、やっと磁場を拾って北を指している。この摩擦に勝つには、この1グラム程度の針がやっとである。

Breakthrough

そこで、考えたのが地球の磁場は弱いのでそれを増幅させることが出来ないかを考えた。地球の磁場を拾う磁石と、その磁石自体に反応する弱い磁石との組み合わせで解決できないか、を考えた。

まず、径が25ミリ程のドーナッツ状の磁石で、北を指して、この磁石自体の持つ磁力によって、ワーゲンに仕掛けた弱い磁石が反応するアイデアにより解決した。この、構造によりどんなに重いものでも、より弱い磁石の組み合わせでどんな形状のものも北を指す(実際には南を指しているが前後を逆にする)事が可能になった。

これがキャラクターを北に向かせることの出来るビートルコンパス「BE-COM」の登場である。

このアイデアが複数のキャラクターに採用され万博の「ほし丸君」やマツダの「ファミリア」展開されたヒットとなった。


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